大寒を迎え、ことのほか厳しい寒さが続いていますが、皆さまお元気でお過ごしでしょうか?
永窪綾子さんの新しい詩集をご紹介します。
詩人の永窪綾子さんは私たちと同郷の養父市のご出身です。以前にもご紹介しましたが、日本児童文学者協会の会員で、いまは所沢市に住んでいらっしゃいます。大屋小学校の校歌を作詞されたことをご存じの方も多いことでしょう。詩・童話・童謡の詩・エッセイ・コラムなどを様々な機会に発表され、出版されています。作品は小学校の教材図書にも掲載され、私立中学校入試問題にも採用されました。2024年度出版された『きまぐれ ねこ殿』は三越左千夫少年詩賞(特別賞)に選ばれています。
2009年、永窪さんは「馬頭琴奏者バトオチル先生と行くモンゴルの旅」に参加されました。以来2014年まで続いたモンゴルへの旅の経験をもとに詩を書き、『てのひら詩集』シリーズとして、手のひらにのるくらいの小さな冊子で発表し続けてこられました。そのシリーズは、2024年末には58号に達しています。
この度、東京大学 池本幸生名誉教授のお薦めにより、その小さな詩集をまとめたかたちで233ページの本としてアライコダイ研究所より出版されました。
私は行ったことがないモンゴルですが、詩集を読むと、モンゴルの大草原に吹きわたるかぐわしい緑の風が頬をなでるようです。
5畜(牛、馬、羊、山羊、駱駝)を追って厳しい遊牧生活する人たちの、素朴で、おおらかで、誇り高く、たくましい人柄が身近に感じられるような気持ちになります。
詩集に使用されている切り紙絵、カット、写真は全部永窪さんによるものです。
特にハサミ一つで創られた繊細な切り紙絵は、言葉をもたないすばらしい詩にも思えます。
ぜひ、手に取ってみていただきたい詩集です。
記・Y
『てのひら詩集Ⅰ』永窪綾子 著
2024年12月25日アライコダイ研究所 発行 233頁 定価1500円(税別)
永窪綾子さんご連絡先:090-6476-2893(携帯)
携帯メール:a8-nagakubo@gmail.com