田中清さんは養父市養父町の隣町、和田山町の出身で「自然と生活のゆらぎ」をテーマに作品を発表し続けてこられました。型染版画を制作し始めて、もう半世紀以上とのことです。各地での展覧会のほかに、画文集、詩画集、版画集も出版されています。
1994年から96年にわたり朝日新聞で「多摩の新景」と題して連載された作品をご覧になっていた方もいらっしゃると思います。私も新聞で田中さんの型染版画を見るのを楽しみにしていて、連載が終わった時にはがっかりしたものです。
田中清さんの作品は、題材が故郷の風景でも東京の街並みでも、可憐な草や花であっても、但馬の力強い大地と、但馬人の勁さを感じます。
型染版画家田中清さん
「好奇心の強い少年時代、自然豊かな環境の中を走りまわり、四季を通して生き物の変化に触れ、感じてきた、その集大成が作品になっている」と田中さんからお聞きしたことがあります。
「作品は、自分の肌で知って納得しない限り作らない、彫らない」「たとえば蚕を描いてみようと思って、蚕を2年ぐらい飼って観察したり…」とも。
これまでも何度か田中さんの展覧会で鑑賞させていただきましたが、今回の会場は、杉並区永福町にある<酒の肴とおもてなし料理の店『鱗(りん)』>とのこと。
お店近くに住む友人と出かけました。
田中さんの型染版画はお店の雰囲気と調和し、引き立て合っているようです。田中さんの作品のファンだという女将さんが、温かくさりげない心配りで美味しいお酒と肴を出してくださいました。
時間がありましたら、皆様も是非、お出かけください。 記・柳沢
[田中 清 型染版画展 2022]
会場:「酒の肴と、おもてなし料理の店『鱗』(りん)」
住所:杉並区永福3-55-3
電話:03-5376-8155(鱗)
田中さんご自宅電話:042-537-1666
日程:6月2日(木)3日(金) 4日(土)
9日(木)10日(金)11日(土)
16日(木)17日 (金)18日(土)
23日(木)24日(金) 25日(土)
午後5時~11時(ラストオーダー午後10時)