本年7月7日(水)から7月11日(日)養父市のビバホールで2年に1度のビバホール・チェロコンクール(全日本チェロ・コンクール)第14回が開催されました。
この全日本チェロ・コンクールは、28年前から、養父市のビバホールで開催されています。
何故、全日本チェロ・コンクールの様な全国的イベントが、東京など首都圏ではなく、私達の郷里- 養父市で開催されるのか、疑問に思っていらっしゃる方はないでしょうか?
これは、芸大の教授、桐朋学園の学長、アメリカのイリノイ大学教授、インディアナ大学教授、サントリー芸術財団の代表理事、などを歴任され、日本の文化功労者にも選出された、チェロの世界では名実共に第一人者として世界でも有名な堤 剛先生のご提言によるものです。 堤先生は、芸大の教授でいらした頃、既にチェロの世界では第一人者でしたが、日本に数々あるホールの中、チェロやバイオリンなどの弦楽器の演奏に一番合っているホールは、何処か?と、北海道から沖縄まで、津々浦々ホールを訪ねて、そこでご自身も演奏して確認しながらお回りになりました。 そして、ここがチェロ演奏には一番と評価頂いたのが、この養父市(当時、養父町)のビバホールだったのです。
そして、その翌年から全日本チェロ・コンクールは、このビバホールで開催される事になりました。
前置きが長くなりました。 さて今年のコンクール、これは本来、昨年開催されるはずだったのですが、コロナの影響で1年延期されて今年になりました。
また、このコンクールは、海外からの出場者を含む参加者は市民の家に民泊も可能という、養父市民とも一体となった活動である事が参加者やコンクール関係者にも高く評価され、市民にも喜ばれています。ただ、今年は、コロナの影響で民泊は中止となり、残念がる参加者や市民の声も多く耳にしました。
第14回 ビバホール・チェロコンクール
審査は、審査委員長の堤 剛先生を含めて層々たる8名の先生方です。
第一次予選 7月7日(水)、8日(木) エントリーは48名でしたが、事前棄権もあり男性21名、女性23名、の43名が挑まれました。今年は海外からの出場者は、アメリカとオーストリアから各1名でした。課題曲 A 4曲、 B 5曲、 それぞれAとBから1曲づつ選んで計2曲を演奏されるというものです。
第二次予選7月9日(金) 一次予選通過者16名+ 一次予選免除の2名 の18名。課題曲 A 7曲、 B 5曲 一次予選とは別の課題曲が与えられ同じく、出場者はAとBから、それぞれ1曲づつ選んで演奏されました。
最終 本選 7月11日(日) 二次予選を見事通過された、8名が自由曲、それぞれ出場者が、自分で曲を決めて、お1人約30分余りの演奏をされました。
最終結果 第1位 柴田 花音さん
第2位 安保 有乃さん
第3位 牟田口遥香さん
第4位 山本 大さん
第5位 北村 陽さん (聴衆賞)
第6位 藤森 洸一さん
井上賞 稲本 有彩さん
井上賞 波多野太郎さん
(写真:左から,広瀬市長,岩浅(筆者),柴田花音さん,岩浅明子さん)
また、当日会場の視聴者の投票による聴衆賞には北村 陽さんが選ばれました。順位は審査員の先生方によって決められますが、いずれも甲乙付け難い見事な演奏で、審査委員長の堤先生からも、今年の出場者はレベルが高く、順位を付けるのが一苦労だったと、ご挨拶でお話をされていました。そして、通常、コンクールの翌年に、優勝記念の東京リサイタルが開かれますが、今回は、コロナの影響がどう変わるか予想も出来ず、未だ具体的な予定は決められていません。東京、晴海の第一生命ホールで、優勝された柴田 花音(かのん)さんの演奏会が決まりましたら、皆さま是非、素晴らしい演奏をお聴きにお出掛けください。
詳細は養父市立ビバホールHP第14回ビバホールチェロコンクールのページをご覧ください。
以上 記:岩浅